夏本番。
楽しい季節とは裏腹に、熱中症や食中毒の危険性が最も高まる時期ですね。
先日、仲の良い友人と浜辺でバーベキューを楽しんだけど、なんだかそれ以来体調が良くない…。
吐き気がひどいし、お腹の調子がいつもと違う…。
これってもしかして食中毒???
なんて不安に思っている方も多いのでは?
今回は、食中毒の潜伏期間と潜伏期間中の症状、体調が良くなるまでにかかる時間をまとめてみました!
もくじ
食中毒の感染源と潜伏期間は?
食中毒の潜伏期間ですが、食中毒菌の種類によってその症状や潜伏期間は様々です!
その感染源と潜伏期間を食中毒菌の種類別にご紹介します。
まず、食中毒菌には「感染型」と「毒素型」があります。
「感染型」は、
食中毒菌が増殖した食品を摂取することで発症する食中毒です。
「毒素型」は、
食品内で増えた菌が毒素を出し、それを摂取することで発症する食中毒です。
毒素型はすでに毒素を出しているものを摂取することで起こるので、比較的潜伏期間が短い傾向にあります。
「感染型」の主な菌の感染源と潜伏期間
食中毒は、菌により0.5時間~8日間というように潜伏期間に差が出ます。
◆カンピロバクター菌
感染源:食肉、特に鶏肉からの感染確率が高い
潜伏期間:1~7日間ほど
◆腸炎ビブリオ菌
感染源:主に魚介類や刺身
潜伏期間:およそ10~20時間
◆リステリア菌
感染源:乳製品や食肉からの感染が多い
潜伏期間:短いと12時間、長いと90日間ほど
◆ウェルシュ菌
感染源:食肉・魚介類・野菜などを使用した調理品からの感染が多い。カレーやスープなど
潜伏期間:6~18時間で発症。
→摂取後24時間以降に発病することはほとんどない
◆病原性大腸菌(O157など)
感染源:肉類、土壌、生野菜など。感染者からの2次感染もあり
潜伏期間:3~9日間程度
「毒素型」の主な菌の感染源と潜伏期間
「毒素型」は、体内で菌が増殖していく「感染型」より、発症までの時間が早い傾向にあります。
◆ボツリヌス菌
感染源:食肉、魚肉、発酵食品、缶詰や真空包装食品
潜伏期間:およそ4~36時間
◆セレウス菌
感染源:パスタ類、食肉を使ったスープ類など
潜伏期間:30分~6時間ほど
◆ブドウ球菌
感染源:おにぎりや調理されたサンドイッチ、弁当
潜伏期間:およそ2~4時間
毒素型の食中毒菌は、食べてから半日以内に症状が出るものがほとんどですね!
食中毒の潜伏期間中に出る症状は?
食中毒菌の潜伏期間中に起こる症状はあるのでしょうか?
なんだか体調が悪くて、感染源と潜伏期間からどの食中毒菌なのか調べてみてるけど、該当するものがない…。
症状はこの菌みたいだけど、潜伏期間中なのかな?
と疑問を持たれる方もいるかと思います。
検査をしてみないことには菌の特定は難しいですが、潜伏期間というのは症状が出るほど菌が増殖するまでにかかる時間を言います。
潜伏期間は、感染源となるものを摂取してから菌が増殖し発症に至るまでの時間なので、最初から大量の菌を摂取すればそれなりに早く発症することになります。
食中毒は発症してから治るまでどのくらい?
食中毒になってしまったら、
このツライ症状、一体いつまで続くの〜〜?
と、本当にツライ思いをしますよね。
これも、食中毒菌によって治るまでにかかる時間は違ってきます。
・腸炎ビブリオ菌:平均4〜5日程度
・リステリア菌:
→軽症の場合は自然治癒で治る
→重症化すると病院での治療が必要(期間は症状によって様々)
※重症化時、髄膜炎や中枢神経症状を引き起こす可能性があるため。
・ウェルシュ菌:平均1〜2日
・病原性大腸菌(O157など):平均2〜3日
・セレウス菌:平均1〜2日
・ブドウ球菌:平均1日
こうしてみると、感染型と毒素型では、毒素型の方が潜伏期間も発症してから回復にかかるまでも比較的短時間であることがわかりますね!
まとめ
夏場に多くなる食中毒は、感染源が主に食事。
特に、ナマモノであったり、調理されてから時間が経過したものが感染源になることがわかりました!
短期間で症状が回復するものもあれば、長期間潜伏し続けるものがあるので、菌によって本当に様々です。
少しでも体調がおかしいと感じたら、これまでに食べた物を思い出しながら、病院を受診するといいかもしれないですね!