病気

​食中毒で病院を受診した方がいい場合は?聞かれる事と検査・治療は?

夏になると気になる病気の食中毒。

吐き気もするし、お腹も痛い…。
これってもしかして食中毒?
最近、原因になりそうなもの食べたかな?
病院ではどんな検査をするの?など、

今回は、食中毒で病院に行った方がいい場合と病院で聞かれること、検査内容や治療についてご紹介します!

食中毒で病院で受診した方がいい場合は?

食中毒は主な症状が嘔吐や下痢の場合が多いですが、時間が経つにつれて症状はおさまってきます。
これは、嘔吐や下痢によって菌や毒素が体外に出されるからと考えられます。

では、食中毒ですぐに病院を受診した方がいい場合はどんな症状のときでしょうか?

◆水が飲めないほど嘔吐がひどい
脱水症状になっています。受診して点滴等の処置を受けましょう。

◆吐血
食中毒自体で吐血することは多くないですが、度重なる嘔吐により食道が傷つき出血する場合があります。

◆便に血が混ざる
出血があるということは、どこかしら体内に傷がついていることを意味しているので、入院治療が必要になる可能性が高くなります。直ちに病院を受診しましょう。中には、食中毒とは別の病気が見つかることもあるようです。

◆腹痛がある
歩くと響く、お腹を押した時よりも放した時に響くように痛いなどの症状は強い炎症を起こしている可能性があります。速やかに受診しましょう!

◆息が苦しい
ボツリヌス菌やフグ毒では神経伝達に異常が出て、呼吸筋が動かなくなり呼吸が停止してしまいます。症状が出た時に本人は対処不能な状態の可能性が高いです。周りの方で気付いたらすぐに救急車を要請してください。人工呼吸器が必要になります。

 

食中毒で病院に行ったときに聞かれることは?

食中毒で病院に行った場合に聞かれることをあらかじめチェックしておきましょう!
問診がスムーズになりますよ( ´∀`)

問診内容

◆食事の内容(変わったものを摂っていないか)
特に生もの(刺身や生の肉類)を摂ったかどうかが重要です。
その他、加熱が充分でないものや、大量に作った作り置きのカレーやスープなどを食べていないかも確認しておきましょう。

◆食事の時期
最も症状が現れるのが早いのは黄色ブドウ球菌の毒素によるものです。食中毒菌によって潜伏期間は様々なので、すぐに症状が出るもの、1週間経ってから症状が出るもの、3ヶ月近く潜伏しているものなどがあります。直近で変わったものや心当たりになるものを食べていなかったとしても、食事内容をさかのぼってみることで原因となった菌がわかる可能性があります。

◆症状の程度
・水分を摂れるか
・食事がとれるか
・便について(回数や色、形状など)
・嘔吐の頻度
・出血の有無
・腹痛の程度
・症状の経過(いつから始まったかなど)

◆一緒に食事をした人たちの体調
妊婦さんや高齢者がなりやすい食中毒なども考えられます。原因が何にあるかを推測するのに役立ちます。

◆旅行歴、海外渡航歴
特定の地域に多い菌が存在します。海外から菌を持ち込んだ可能性もあるので、旅行の際にどのような場所に行ったのか、説明できるようにしておきましょう。

◆飼育しているペット
ペットに付いている菌が食品に付着することがあります。

何を聞かれるかあらかじめ想定しておくことで、問診がスムーズになり、医師も検査項目を決めやすくなります。なんとなくでもいいので、考えておくといいですね!

 

食中毒で病院で受ける検査や治療は?

では、食中毒の検査や治療では何をするのでしょうか?

◆検査
問診から症状を聞いた医師がその症状の程度によって、
・血液検査
・腹部のレントゲン検査

を行います。
腹部のレントゲン検査は、立った状態と仰向けに寝た状態の2種類を撮影されることが多いです。
これらの検査の他にも、強い腹痛が見られる場合は腹膜炎が疑われるため、より詳細に検査する必要があると医師が判断した場合、腹部のCT検査が行われることもあります。
また、便培養の検査(検便)や、便中の毒素の検査が行われることもあります。

◆治療
症状と検査結果から総合判断が出され、外来で経過をみる通院か、入院となるかが決定します。

外来治療(通院)となった場合には、抗生物質、制吐剤、整腸剤などの薬が処方されることが多いでしょう。
下痢止めはかえって症状を悪化させることがあるので症状などその時の状況によって判断されます。

また、水分もとれないほどに過剰な嘔吐、吐き気がある場合には点滴により脱水の治療が行われます。

入院の場合には禁食となり、点滴が行われます。
食中毒菌の種類によっては抗生物質の投与が状態をさらに悪化させる可能性があるので、やみくもに抗生物質を投与するのは危険を伴います。ただし、便の培養結果が出るには数週間を要するため、これを待っていては治療が遅れてしまいます。そのため抗生物質投与の判断は医師の経験にもとづいて行われることがあります。

食中毒になり、水分が摂取できないほどの状態になると入院になる可能性もあるんですね(;´∀`)
菌は目に見えないだけに恐ろしいです。

 

まとめ

食中毒は菌による症状なので、外傷のように目に見えてどこが悪いのかがわかりにくい病気です。

脱水症状が見られる場合は、点滴などの処置を経て自力で水分が摂れる状態になるまで回復しなければなりません。
大変そうですね(;´∀`)

また、食中毒は病名ではありません。もちろん一般的には通用するので、医師に食中毒かも…と言っても通用はします。
しかし、医師が診断書に記載するのは「感染性腸炎」あるいは「腸炎」といった病名になるので、驚かないでくださいね( ´∀`)

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