福岡県の夏の三大祭りのひとつとしても有名な『博多祇園山笠』をご存知ですか?
ユネスコ無形文化遺産にも登録され、およそ770年続いているとされる長い歴史と伝統のあるお祭りなんです!
今回は、この博多祇園山笠について、
どんなお祭り?何をするの?
博多祇園山笠の見どころは?
など、博多祇園山笠を見たことがない人へ向けてご紹介します!
博多祇園山笠の荒々しい迫力と緊迫感のある雰囲気は一見の価値ありです!
もくじ
博多祇園山笠はどんなお祭り?基礎知識をチェック!
博多祇園山笠は、福岡の夏の三大祭りのひとつで、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
山笠と呼ばれる豪華なお神輿のようなものを町中で引き廻す博多の熱い男のお祭りです!
「オイサ!」という法被姿の男たちの掛け声とともに、山笠が博多の町中を疾走する様は、まさに圧巻です。
博多祇園山笠の基礎知識
博多祇園山笠を知るためには、基本的な言葉を知っておいた方が良いので、私的にこれは知ってるとこの後の説明がわかりやすい!という言葉をお伝えしますね♪
◆流(ながれ)
博多の町の区画分けの単位です。簡単にいうと町を分割したグループ分けですね!
現在は7つの流が存在していて、それぞれ、恵比須流・大黒流・土居流・東流・西流・中洲流・千代流と名前がついています。
それぞれの流が山笠を所有しています。
◆山笠(やまかさ)
博多祇園山笠の主役で、いわゆるお神輿のようなものです。
ただし、お神輿とは違い、台車は付いていないので、人が担いで運ばれます。
『舁(か)き山笠』、『飾り山笠』の2種類があります。
◆舁き山笠
『舁き山』と呼ばれる、博多の町を走る山笠です。
高さ約3メートル、重さ約1トンにもなる神様で男たちがこれを担いで博多の町を疾走します。
博多祇園山笠で一番の見どころ、「追い山」で活躍する山笠です。
◆飾り山笠
『飾り山』とも呼ばれる、花や人形で絢爛豪華に装飾された山笠です。
基本的には博多祇園山笠の開催期間中に奉納するために飾られる山笠なので、動くことはありません。
高さは10〜15メートルにもなる大変豪華な山笠です。
◇山笠豆知識
昔は「飾り山」の存在はなく、飾り山と同じサイズの大きな山笠が「舁き山」として博多の町を走っていました。
しかし、電線や路面電車の架線が町中に張られるようになると舁き山がこれにぶつかって支障が出てしまうという問題が(°_°)!
そこで、今のサイズの舁き山が誕生し、据え置きで見物できるように飾り山ができました。
◆舁く(かく)
山笠を担ぐ(かつぐ)ことです。
お神輿の場合は担ぐ、と言いますが、山笠の場合は舁くと言います。
◆舁き手
山笠を舁く人のことです。
実は、博多華丸・大吉の華丸さんも舁き手だったんですよ( ^ω^ )
◇山笠に参加する男の人の衣装
法被(はっぴ)に締め込み姿で統一されます。
締め込みとは、いわゆる「ふんどし」のことですが、博多祇園山笠では「締め込み」で呼び方が統一されています。
◆櫛田入り
7月12日の追山ならし、15日の追い山のときに櫛田神社に特設された清道で行われる奉納行事です。
大太鼓の合図でスタートし、櫛田神社の境内にある清道旗を廻り、玉垣を出るまでのことを言います。
このくらいの知識があれば、博多祇園山笠は楽しめると思います♪
博多祇園山笠の日程・スケジュールは?
博多祇園山笠の開催日・場所
◆開催日時
毎年7月1日~15日
◆開催場所
櫛田神社 他
博多祇園山笠は、平日、祝日に関係なく毎年同じスケジュールで行われ、天候に左右されることもありません。雨であろうが、台風が近づこうが開催されます!
すごいですよね(°_°)!
(台風の場合は、早めに終わる可能性はあります。)
主な開催場所は櫛田神社になりますが、比較的長期間行われるお祭りで、基本は街全体がお祭り会場と言ってもいいでしょう。
博多祇園山笠は、7月1〜15日まで2週間強という長い期間をかけて開催されるお祭りです。
ですが、毎日同じことをしているわけではなく、1日2日では開催できないほどの規模なので、スケジュールに沿って開催されます。
そのスケジュールをザッとご紹介しますね♪
◆7月1日
注連(しめ)下ろし:
祭り初日に舁き山笠の流区域を清める行事です。安全祈願ですね!
ご神入れ:
山笠に神を招き入れる神事です。飾り山笠が先に行われ、舁き山笠は6,7日頃に行われます。これが済むと山笠が一般公開されます。
当番町お汐井(しおい)とり:
その年、当番町と呼ばれる「流」の山笠運営を仕切る町が、箱崎宮参道の先の海岸で行なわれる清めの神事です。法被に締め込み姿で行われます。
◆7月9日
全流お汐井とり:
当番町お汐井とりとすることはほぼ同じで、この日は各流の舁き手が集まります。
◆7月10日
流舁き:
舁き山がそれぞれの流区域内を舁き回る日です。舁き山のお披露目ですね!流れごとに書き出し時刻は違います。
◆7月11日
朝山笠:
これも流舁きのひとつですが、早朝(午前5〜6時頃)に町総代や旧役員を呼んで接待するところから祝儀山とも呼ばれています。
他流舁き:
流の外に出て舁くことです。他の流との交流があったり、自分たちの流の外に出られる貴重な時間なので、櫛田神社の清道を回る「櫛田入り」の練習をする流もあります。
◆7月12日 午後3時59分
追い山笠ならし:
文字通り最終日の追い山笠のリハーサルです。追い山笠よりも少し短い距離(約4km)を全力で舁きます。タイム測定もあり( ^ω^ )
◆7月13日 午後3時30分
集団山見せ:
全部の流が福岡市役所に挨拶を行い、山笠を見せる行事です。
◆7月14日
流舁き:
期間中、最後の流舁きです。未熟な舁き手にとっては、その年、山笠が舁ける最後のチャンス!
◆7月15日 午前4時59分
追い山笠:
大太鼓の合図とともに一番山笠から順に「櫛田入り」を行いその後、約5kmの「追い山笠コース」をゴールを目指して懸命に舁きます。「櫛田入り」「コース」ともにタイム測定があります!
博多祇園山笠の見どころは?
博多祇園山笠の見どころはなんといっても最終日の『追い山笠』です!
7月に入ってからの2週間はこの日のための準備期間と言っても過言ではありません。
重さ約1トンにもなる山笠を、法被に締め込み姿の男たちが「オイサ!」の掛け声とともに約5kmの距離を走り抜けます。
午前4時59分という中途半端な時間から始まるのは、一番最初に走る山笠が代表して「博多祝い唄」を歌う時間が考慮されたものです。
大通りのみならず、狭い路地も走る山笠はまさに圧巻!
カーブを曲がるときは、山笠が倒れないように押さえる力とスピードを落とさないように引っ張る力のバランスも舁き手の腕の見せどころでもあります。
追い山笠はタイム測定も行われていますが、平均タイムが30分前後というのも驚きですね(°_°)!
まとめ
「山笠があるけん博多たい」と言われる程、博多を代表する歴史が長いお祭りの博多祇園山笠。
女人禁制のこのお祭りは、男たちが山笠と自らのプライドを舁き疾走する荒々しいお祭りです。
7月の半月を使って開催されるこのお祭りは、その期間に博多の町を訪れるだけでも飾り山笠を見物したり、法被姿の男の人を見かけたりと体感することができます。
最終日の追い山だけでなく、追い山ならしや集団山見せなど見て楽しめる行事も多いので、ぜひ一度は見て欲しいお祭りですね♪